ダイエットや体調管理のための方法として一定期間食事を抜く断食というものがあります。断食を行うと胃腸が通常は消化や吸収に使うエネルギーを修復と回復に使うため、体内に溜まっている老廃物や毒素を体外に排出できることができます。
美容においても断食というものがあり、「肌断食」と呼ばれています。
この記事では「肌断食」とはどんなもので効果や方法について紹介していきます。
「肌断食」とは…?
「肌断食」とは通常の断食のように栄養を摂らないことで、肌にとっての栄養とは化粧水や保湿クリームなどのスキンケア用品のことです。スキンケア用品を一時的に使用しない「プチ肌断食」から半永久的にスキンケア用品を使用しない本格的な肌断食があります。
肌断食をする目的は、そもそも化粧水や保湿クリームが自分の肌に合っておらず毎日の使用で肌に大きなダメージを与えてしまっている可能性があります。肌断食はそのようなスキンケア用品の使用をやめることで「肌へのダメージを無くし、肌が本来持っている機能を回復させる」という理由から肌質の改善をしていきます。
肌断食にはデメリットもあります…
肌断食はスキンケアを全く使用しないので人によっては肌が悪化してしまう可能性があります。肌断食には科学的根拠はないため、賛否両論あります。しばらく肌断食をした後に肌が良くなっているのか、逆に悪化しているのかを判断することは難しいので、実践するときは皮膚科などの専門医に相談した方がいいでしょう。
成功のコツとしては、すべてのスキンケアを一度にやめてしまうのではなく「週一回、保湿クリームだけまずやめる」「朝だけ化粧水をやめる」など少しずつ減らすことが重要です。一度にすべてやめてしまうと、肌の保湿が間に合わず悪化してしまう可能性が高いので、自分のペースで肌断食をやってみてください。
肌断食のメリット
ここからは肌断食のメリットについて紹介していきます。肌断食をすることで外部からの刺激を減らし、肌が本来持つ機能を回復させるという効果があります。
摩擦によるダメージを減らす
洗顔、化粧水、保湿クリーム等のスキンケア用品を使用するときは必ず肌をこすることになります。肌に摩擦が生じれば、少なからず肌にはダメージが与えられていってしまいますので肌断食によって摩擦を減らし、肌の負担を抑えることが期待できます。
ターンオーバーの促進
肌のトラブル改善には肌のターンオーバーが必要不可欠になってきます。肌断食をすることによって肌のターンオーバーの周期が早くなる効果が期待できます。
ターンオーバーとは皮膚の古くなった角質が角質層から剥がれ落ち、基底層から新しくつくられた皮膚が表面に押し上げられるサイクルのことです。
スキンケアを毎日していると、本来角質層から剥がれ落ちるはずだった古い角質も保護してしまうことになります。そのためターンオーバーの周期が遅くなってしまいます。肌断食をすると古い角質を保護することがなくなるので、すぐに古い角質が剥がれ落ちターンオーバーの促進が期待できます。
ターンオーバーの周期が早くなれば、発生してしまった肌トラブルをすぐに解決できるので肌断食は肌の治癒効果を高める期待もあります。
敏感肌の解消
洗顔料、化粧水、乳液は肌に優しい商品でも化学薬品が使用されています。化学薬品が含まれていれば肌には刺激を与えることになり、敏感肌の方は「痒み・痛み」を感じてしまいます。
体質的に敏感肌になりやすい方がいるのはもちろんですが、敏感肌になる方の多くは外部の刺激によって肌が敏感になってしまうことが原因です。
スキンケア用品は肌のことを考えて作られているのでそこまで多くの刺激となる成分は入っていませんが、多少なりとも含まれているので敏感肌を解消したいのであればスキンケア用品を使用しない「肌断食」は効果がありそうです。
乾燥肌の解消
肌の表面には角質層と呼ばれる約20層にも及ぶ細胞が積み重なってできています。そして角質層をつなぐ接着剤のような役割をしているのが「細胞間脂質」です。その細胞間脂質の主成分は「セラミド」であり、肌内部の水分を維持してくれる役割があります。
セラミドが多く細胞間脂質の中にあれば、肌は乾燥しなくなります。セラミドは年齢とともに低下もしますが、肌のバリア機能が正常に働かずに肌から流れ出てしまうこともあります。
刺激が強い洗顔料を使用していると肌が本来持っているバリア機能が破壊されてしまい、セラミドの流出を招いてしまいます。「肌断食」によって肌本来のバリア機能を取り戻すことで、乾燥肌を解消できる期待があります。
まとめ
今回は「肌断食」の効果についてまとめました。肌断食はスキンケア用品を使用せず、肌本来のバリア機能を回復させることで肌トラブルを解消していく方法です。
肌本来のバリア機能が回復すれば非常に効果は期待できますが、バリア機能がうまく働いていない方には逆効果にもなりえます。すべてのスキンケア用品を一度にやめるのではなく、少しずつ減らして様子を見るところから始めてみてください。
またシェービング等で肌に刺激を与えた時はスキンケア用品を使用することをお勧めします。自分の肌の状態に合わせた「肌断食」をぜひ実践してみてください。
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